2019年8月22日木曜日

グローバル3倍3分法にライバル登場。ウルトラバランス世界株式

レバレッジを約3倍かけたバランスファンドで、
リスクを抑えてもこれまでにない高いリターンを狙える、という売り文句は同一。

何が違うか、ちょっと調べてみる。

まずは先発の グローバル3倍3分法から。
・「株ほど下げずに、株のように上がる」特性
・現代ポートフォリオ理論上の理想を「投信ならでは」の仕組みで追求
・公式サイト
 短期トレードの為でなく、長期で増やすための、3倍
・マネックス証券の記事
 構想15年。商品開発部長が情熱を注いだ投信とは
・ITメディアの記事
 「レバレッジに対する印象を変えたい」日興アセット「3倍3分法ファンド」が人気の理由

自分用にまとめると
・有効フロンティアの都合、分散投資するとリスクは減ってシャープレシオ改善するけど、リターン減るね
・どうにか株式より良いリターンを、低いリスクで達成できないか?
・有効フロンティアの接点ポートフォリオにレバレッジをかけて、有効フロンティアの上を目指す。
・とりあえずバックテストでは株式より高いリターンと、低いリスクとなるように設定してみました、いかが?

次。後発の ウルトラバランス世界株式。

yahooファイナンス公式記事
SBI証券紹介記事

自分用まとめ
・グローバル3倍3分法がめちゃくちゃ売れてる、うちも作ろう!
・リターンは同程度にして、リーマンショック時のドローダウンと回復までの期間を少なくしてみよう
・株式部分は最小分散で、「有事の金」いれて。投資規模は290%とライバルよりちょっと抑えて安全性をアピール。いかが?


それぞれの投資資産をさらに分析してみる。
特に信託報酬部分。これは適正なのか、お得なのか。具体的には
「レバレッジは掛けずに、自分で同一比率・規模で投資信託を組んだらどの程度の信託報酬になるか」など。
もうすぐ消費税10%になるので、10%になった場合の数値を採用。
信託報酬の数値は、基本的にemaxis slimシリーズで似たものの数値を適用。

リートはたわらノーロードの国内、海外。
金は日興アセットマネジメントの、ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)を適用。

それでは以下、表。
水色;明らかに違う投資対象のもの。
緑色;おおむね同じだが若干異なる投資対象のもの。

グローバル3倍3分法
3倍3分法実質投資比率(%)現物 or 先物為替変動信託報酬(10%)支払い報酬
日本株式20先物なし0.1540.0308
海外先進国株20現物あり0.109890.021978
海外新興国株20現物あり0.20790.04158
日本REIT20現物なし0.2750.055
海外先進国REIT20現物あり0.2970.0594
日本国債40先物なし0.1320.0528
米国国債40先物なし0.1540.0616
ドイツ国際40先物なし0.1540.0616
イギリス国際40先物なし0.1540.0616
豪州国債40先物なし0.1540.0616
影響規模(%)3008060
0.507958



ウルトラバランス世界株式
ウルトラバランス実質投資比率(%)現物 or 先物為替変動信託報酬(10%)支払い報酬
世界株式80現物あり0.1320.1056
米国金先物35先物なし0.4070.14245
米国国債先物70先物なし0.1540.1078
フランス国債70先物なし0.1540.1078
日本国債先物35先物なし0.1320.0462
影響規模(%)2908080?
0.50985

投資対象が若干異なる。
分散目的なら、両方抱えても問題なさそう?
仮に自力で同一ポートフォリオ相当(300%,290%)をそろえた場合の
信託報酬(自己資産100%に対して)は、両者でほぼ同一な様子。

リスクリターンなどを含めて、まとめ。

3倍3分法ウルトラバランス
リスク(年率)16.00%?
リターン(年率)16.80%16.78%
リターン/リスク1.05?
最大ドローダウン-52.80%-30.60%
信託報酬(税10%)0.4840%0.7430%
レバ1報酬0.16%0.26%
バックテスト開始2003.31999.12
バックテスト終了2018.32019.6

後発な分、バックテスト上ではあるが
ウルトラバランスは最大ドローダウンを抑えたポートフォリオになっている。
ただし、信託報酬は高め。金先物の取引が高いのか?


バックテストの終了時期の違いは直近であり、
運用開始の実績で測れるので特に問題はないが、
バックテスト開始時期のずれによる違いが気になる。
REIT指数の開始がこのころだからある意味仕方がないが、
ちょうどこのころ、ITバブルの発生→崩壊があったような…?
と、myindexから世界株式のリターンデータを見ると、
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円)
2000 -3.6%
2001 -3.2%
2002 -26.9%
あ、やっぱり。
この期間外したらウルトラバランスのテスト結果での
年率リターン高くなるんじゃないかな。

実際にどうなるかは今後の相場次第。
金価格は歴史的に見て高値圏。
債券はほとんどがマイナス金利になっていて、
金利の「正常化」だけで債券価格が暴落する危険もある。
(でも不景気のおかげで当面なさそう)
株式は2018年末~2019年初に下げたがおおむね回復。

とりあえず両方NISAに入れておこうかな。
3倍3分法:ウルトラバランス = 10~3:1
程度の比率で。
信託報酬は確実にリターンを蝕むから低額な方を多めにする方針。

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