2019年7月24日水曜日

現状の資産運用方針をまとめる

まとめる、と書いておいて全くまとまっていないパターン?
詳細は後日に回すとして、ものすごく大雑把に決めておく。
今回は合理性より、自身の精神的効用を重視したルール。

第289回 個人の資産運用に関する「ヤマザキの分離定理」
https://member.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/fund/yamazaki/0289.html

 

このルールの図の部分がわかりやすい。内容も理解しやすい。
ほぼ丸ごと、この方針で採用し、微修正。
最小分散~市場ポートフォリオを、自身のリスク許容度に合わせて保有する(のが理想)。

1、資産を「無リスク資産」と「リスク資産」に分けて考える
1A、「無リスク資産」は、生活費やちょっとした突発的支出に対応できる分は最低限残す。
1B、「リスク資産」は、無リスク資産を除いた分を使う。
2、恐怖心や、タイミング投資への誘惑という悪魔の囁きなどには素直に負け、安全資産割合を高める
3、きっちりと始めるのは次回の景気後退後から。
 手間がかけられなくなった場合はこれよりシンプル化する。

自分のルールを図にするとこんな感じ

1A、「無リスク資産」の具体額について。
失業や家財消失があっても速やかにストレス少なく生活が立て直せる最低限の金額を想定する。
「生活防衛資産」って言ったほうが近いかも。そのための想定費用は
・生活費3か月分
・家具家電生活用品再購入資金(生活再建に必要な最低ランクのもの)
・賃貸入居費
・交通事故や疾病治療の初期費用
・半年以内に使用予定のある費用

あとは生活防衛に必要ではなくても、リスク資産にしたくない分を適宜置いておく

1B、「リスク資産」の運用先について
インデックスのままでは退屈なので適当にいじる。
忙しいといじる暇がなくなるのでインデックスに戻す。
・3割:国内個別株(株主優待メイン)
・4割:外国株(基本的に投資信託)
・3割:その他
 比率で悩んだらその他をいじって調節する。
 また、必要に応じて低リスクポジションをとる。

2、恐怖心による現金積み増し、タイミング投資のおおざっぱなルールを作っておく
投資額と運用のバランスを決めておけば、リバランスによりある程度自動的に利益確定、損切できる。
リスク資産への投資額を減らす場合のゆるーいルール
・リスク資産に配分した資産のうち、特に理由のない低リスクポジションは基本的に50%までとする。
・タイミング投資の目安として、20%、32%、44%、56%のドローダウン発生時に
 それぞれ手持ち現金の1/4,1/3,1/2,全額、を投資する。
・景気後退時は低リスクポジションを積み増しショックを回避する。
 米国長短金利差の逆転や、
 米政策金利が利上げ以降1年以上連続で据え置きの場合、米政策金利が利下げになった場合に
 「長短金利差逆転の日」、または「米政策金利最後に利上げされた日」を開始として、
 リスク資産のうち「(経過月数)/48」を目安に低リスクポジションを積み増す。
・景気後退から回復したと判断する基準、
 米国長短金利差が十分な差に戻った場合や、
 利下げ後に米政策金利が7か月以上据え置きの場合、米政策金利が利上げとなった場合、
 その他明らかに回復した場合など。
 1年を目安に、景気後退判断で積み増した低リスクポジションをリスク資産に戻す。

3、きっちり始めるのは次回の景気後退後から、の予定。
 現状ぐちゃぐちゃな保有バランスをそれまでに整える。
 尚、忙しくて資産をいじれない場合には個別株を指数の投資信託に変え、その他資産をなしにする。
 面倒になったら上記2のルールは発動せずインデックス投資に振っておく。


国内株式をインデックスではなく、株主優待目当てで国内個別株を選ぶ理由;
一つ目は「インデックス投資は退屈」という欠点対策。
二つ目は「投資信託を上回る」リターンを得るため。
信託報酬は明らかなコストで、これを回避できればそれだけリターンが増える。
だた、現状の投資信託では無視できるレベルまで減ってきている。
自身で組むほうが取引コストがかさむため、得るものは少ない。
株主優待は企業による個人投資家への優遇措置。自身にあったものならプラスのリターンになる。
難点は、小売業や外食産業など、消費者向け企業による実施が多いこと。
あまり優待だけを見ていると、投資業種が偏る可能性があるから注意する。
面倒になったらインデックス投資信託に回す。

景気後退時のリスク回避;
私は勤め人、サラリーマンなので、基本的に毎月追加投資資金をある程度確保できる。
今のところリスク資産に投じている総資産は少なめなので、
この毎月増える追加投資資金で十分景気後退時対応資金になっている。

景気後退判断;
2018.12.3 米国国債金利の2年物と5年物の金利水準が逆転。
2018.12.20 米国政策金利が2.25%→2.5%に利上げ。
2019.3.22と2019.5.28 米国国債金利の3か月物と10年物の金利水準が逆転。
金利据え置きのままなら2019.12に、それより早く利下げならその時期にリスク資産を低リスクポジションに移しはじめる。

参考にしたページ
米国で長短金利が逆転したことの意味を教えてください
https://manabow.com/qa/20181219.html
米国 政策金利チャート、次回FOMC利上げ・利下げ確率
https://nikkeiyosoku.com/fomc

 以上を雑にまとめると
・本格運用開始は次回景気後退後から

・基本ほったらかし投資を行う
・ほったらかしすぎると退屈なのでルールの範囲内で遊ぶ
・勝てない相手には降参する
こんなもんかな。
何かあったら、また後で考えよう。

2019年7月16日火曜日

オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)3

自分の目標ポートフォリオを確認する。
初期投資;4万円
積立投資;毎週2000円



  この資産配分、積立金額にした理由は以下。
・グローバル3倍3分法なる物珍しい仕組みに興味があった
・日本株は株主優待目当てで個別株で保有しているので除外
・日本の資産は給与や預金など、何らかの方法で保有していることが多いので少な目に設定
・債券はグローバル3倍3分法に実質的に含まれているので除外
・投資金額は控えめにしてある。
 ITバブル崩壊、リーマンショックのような大きな景気後退への恐怖心と、
 その大きな景気後退時の追加投資を行うことで損失を避けて利益を得よう、
 という悪魔の囁きに負けたため
追加投資予定など
・ドローダウン20%,30%,40%,50%で適当に追加投資
・なんとなくで作成した仮のポートフォリオなので、より良いものがあれば変更する

松井証券ではリスクリターンを算定できる目標ポートフォリオを組むと、
何年後にどの程度の結果になるのかを 表示してくれる。
100万円初期投資で10年後の上位5%,20%,50%,80%,95%が
シミュレーション結果として例示されているようだ。
だが、グローバル3倍3分法が解析対象外で表示されないため、
今回は他サイトを使って分析してみる。
個人サイト?システム提供者に感謝。
実質的な結果に近づけるため、計算に用いる期待リターンには
リターン - 信託報酬 の数値を採用した。

期待リターン:9.05% リスク:22.95%
元本:100万円 総投資額:0万円 期間:10年
(期待値:237.8 標準偏差:175.2 中央値:191.5 最頻値:124.1)
by 長期投資予想/アセットアロケーション分析

10年後の元本割れ確率は 16.2  らしい。
期待リターンは上位に引きずられて現実的ではない数値になるので、
上位70%前後が自分のリターンかな、と想定しておく。
最頻値で年率+2%以上で、上位70%のリターンが高く、
元本割れ確率が低くなるようにポートフォリオを設定していきたい。
…いろいろいじって数値の出現パターンを見ていたら、
最頻値でのリターンがプラスの時は、積み立てていくよりも一括投資したほうが
計算上は全体のリターンが改善し、元本割れ確率も下がるみたいだ。
余計な恐怖心と悪魔の囁きは、やはり投資にはマイナスらしい。

2019年7月14日日曜日

幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」

幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」
https://www.amazon.co.jp/dp/4478102481


作者による、この本の要約がある。
本の宣伝なので結論は直接的には書かれていないが、
もはやほとんど結論を書いているような内容。
どう考えても大サービス。
‐幸福の資本論1‐
「幸福な人生」を実現するために必要なものとは?
https://diamond.jp/articles/-/130902

-幸福の資本論2-
「幸福のインフラ」は2つ以上あると人生は安定する!
[橘玲の日々刻々]
https://diamond.jp/articles/-/130925


この本では、人生における幸福の条件を、大まかに3つに分類して考えている。
金融資産、人的資本、社会資本。

1、金融資産
お金のこと。これが十分にあると「経済的独立」ができ、自由を得る。
嫌なことやお金で解決できるタイプの不幸を避けることで幸福度の低下を防げる。

2、人的資本
大まかに、自身の仕事とその稼ぎのこと。
お金の他、やりがい、生きがいといった自己実現を達成できるものが理想的。

3、社会資本
「幸福」は社会資本からしか生まれない。
貨幣空間とよぶ、「弱いつながり」と、
政治空間(さらに愛情空間、友情空間に分かれる)とよぶ、「強いつながり」がある。
貨幣空間ではお金やその類似概念を媒介に、無限大に広がる空間だが、
主観的には1%程度の重要度。
非常にシンプルで、市場の倫理(商人のルール)で動く。
政治空間はお金なしでつながる範囲で、非常に狭いが主観的には最も重要な範囲。
統治の倫理(武士のルール)で動く。
また、それぞれの人が政治空間から影響を強く受ける「間人」なのか、
比較的影響を受けにくい「個人」なのかを大まかに判断する簡易テストも載っている。


気になった個別内容
金融資産編;
・現代の日本に生まれたという奇跡的な幸運により、「誰でも」、
 幸運にも、誰にでも億万長者になって経済的独立を達成できる可能性がある。
 その条件は勤勉と倹約、共稼ぎを行うだけ。ちょっとした努力するだけ。
 逆に言うと、なれないなら自己責任である、という残酷な事実。
・家族(自分含む)一人あたり800万円(世帯なら1500万円)程度までは
 収入が増えるほど幸福度が増す。
・金融資産1億円までは資産が増えるほど幸福度が増す。
・収入、金融資産が一定額を超えてくると幸福度は(ほぼ)変わらなくなる

人的資産編;
・お金持ちになるたった3つの方法、「お金持ちの方程式」
 1、収入を増やす
 2、支出を減らす
 3、資産を上手に運用する
 富 = 収入ー支出 + (資産×運用利回り)
 ゼロ金利の世界では運用利回りもゼロに近づいてしまう
・自己実現の条件(例:ダイエット)
 1、努力は必ず報われる(食べなければ必ず痩せる)
 2、しばしば誘惑に負けてしまう(食欲はヒトの根源的な欲望)
・人的資本投資先(働き方)選択条件
 1、収入は多ければ多いほど良い
 2、同じ収入なら安定していたほうがいい
 3、同じ収入なら自己実現できるほうがいい
・仕事は大まかに分けてマックジョブ(バックオフィス)
 クリエイティブクラス(スペシャリスト、クリエイター)
 とあり、クリエイターのみが「果ての国」(時給換算での給与上限がない)の仕事、
 それ以外は「月並みの国」(時給換算での給与上限がある)の仕事
・ネットオークションなどの評判が収益に直結するような状況では、
 悪意を持ったまま善人として生涯を終える、ということがありうる
・少子高齢化は深刻。だがそれ故に若年者は希少価値を持ち、ある程度の優遇を受ける。
・フリーエージェントとして生き残る条件
 1、好きなこと(あるいは得意なこと、苦にならないこと)に人的資本のすべてを投入
 2、それをマネタイズ(ビジネス化)できるニッチ分野を見つける
 3、官僚化した組織との取引から収益を獲得する

社会資本編;
・「幸福」は社会資本からしか生まれない
・「愛情空間」、「友情空間」(二つ合わせて政治空間)、
 「貨幣空間」とあり、政治空間は貨幣の混入を嫌う
 (貨幣が絡むと貨幣空間に変貌してしまうことがある)
・関係性からの影響の受けやすさで、
 影響を受けやすい「間人」と受けにくい「個人」に便宜上分類
・うつになりやすい人は、ポジティブな影響も受けやすい
・サラリーマンは比較的幸福度が低い。
 個人事業主(フリーエージェント)はサラリーマンよりやりがいが高く、安定度が低い。幸福度は高い。
 公務員はサラリーマンよりやりがいは低く、安定度が高い。幸福度は高い。
・「ほんとうの自分」とは、幼いころに友達グループのなかで選び取った「役割=キャラ」の別の名前

エピローグ;
・幸福な人生への最適戦略
 1、金融資産 「経済的自由」の実現。金銭的な不安から解放され、自由な人生が手に入る
 2、人的資本 子供のころのキャラにあった天職をみつけ、「ほんとうの自分」で自己実現する
 3、社会資本 政治空間←→貨幣空間 の選択で、人間関係を選択できる
・「幸福の統一理論」
1、金融資産は分散投資する
2、人的資本は好きなことに集中投資する
3、社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散投資する

本から読み取った分析内容、感想;
・人生の一部を数値化することで具体的な目標が立てやすくなる。
 金融資産はいろいろと欲しいものを買って、さらに1億円残ると幸福度MAX
・人的資本は年収800万円までで幸福度MAX。
あとはやりがいがあるか、安定しているかの職業を選ぶと良い。
・社会資本に関しては難しい。
政治空間:貨幣空間は客観的には1:100だが、主観的には100:1程度。
つまりは主観的には政治空間のつながりは、貨幣空間のつながりの1万倍の影響がある。
また、その影響の受け方で「間人」「個人」で分けられているが、
これは株価指数に対しての個別銘柄の変動割合を示す「β値」のような印象を受けた。
貨幣空間のつながりの1万倍の影響を「1」として、
それより低いと「個人」、高いと「間人」。
マイナスになる「変人」もきっといるのだろうが、この本に記載はない。
・富があれば貨幣空間から面倒ごともなく幸福を出力できるが、
その効率は政治空間より格段に低い。(およそ1万分の1)
 富 = 収入ー支出 + (資産×運用利回り)
の方程式から社会資本に関係する部分を考える。
収入は高いほど良いが、時間や体力を社会資本構築に回す余裕が欲しい。
支出は低いほど良いが、それにより社会資本構築が極端に減るのは回避したい。
ちょうどよいバランスを追求していきたい。

自身に生かすためのメモ;
・金融資産1億円超を目指し資産運用しよう。
 納得できるリスクリターンの資産配分をする。
・現在の人的資本の投入先は、それなりに満足する水準の給与とやりがいがある。
 評価を上げる働き方をするか、評価される投入先に移動するかは常に考えておく。
・社会資本からしか幸福は生まれない。
 私はおそらく間人。政治空間はコンパクトに丁寧に築き上げたい。

自身の現状;
ソロ充が一番近い。ここからお金持ち、あるいはリア充を目指したい。
超充を目指すためにはパートナーは必須か。

2019年7月10日水曜日

松井証券のリスクリターンのデータで、10年後の成果予想をまとめてみる

長期投資予想/アセットアロケーション分析
により、リスクリターンと、10年後の運用結果をシミュレーションしてみる

条件は
投資額:100万円。初回一括投資、積み立てなし
期待リターンとして採用したデータは「リターン - 信託報酬」
投資期間:10年。松井証券でデフォルトで採用されている期間にそろえた。

分析対象は、以下の通り。

リターン(%)リスク(%)信託報酬(%)リターン/リスク-1σ-2σ
投資規模(%)
ロボアドのまま6.214.900.32380.4161-8.70-23.60100
3分法(?)4.311.200.16450.3839-6.90-18.10100
3倍3分法(?)12.933.600.47520.3839-20.70-54.30300
オリジナル1倍6.215.300.17030.4052-9.10-24.40100
オリジナル9.322.950.24450.4052-13.65-36.60150

リターン(%)リスク(%)信託報酬(%)リターン/リスク-1σ-2σ
投資規模(%)
日本株式5.918.900.15120.3122-13.00-31.90100
先進国株式8.420.800.10790.4038-12.40-33.20100
新興国株式9.924.500.19480.4041-14.60-39.10100
日本債券0.11.700.12960.0588-1.60-3.30100
先進国債券3.510.700.15120.3271-7.20-17.90100
新興国債券5.113.700.23760.3723-8.60-22.30100
国内リート4.519.200.18360.2344-14.70-33.90100
海外リート8.922.500.2160.3956-13.60-36.10100
5.619.700.50380.2843-14.10-33.80100

そして、結果。金額の単位は(万円)。
最頻値と、比率として上位10%,30%,50%(中央値),70%,90% の10年後の数値。

最頻値年率(%)0.10.30.50.70.9
元本割れ(%)
ロボアドのまま131.92.8283.0202.5160.5127.391.114.3
3分法(?)126.12.3218.4169.1141.5118.591.715.3
3倍3分法(?)89.3-1.1686.8341.4210.2129.464.321.1
オリジナル1倍133.22.9292.3207.5163.6129.091.513.9
オリジナル125.42.3448.7273.0193.3136.983.315.8

最頻値年率(%)0.10.30.50.70.9
元本割れ(%)
日本株式109.10.9306.4200.6149.5111.472.923.7
先進国株式128.92.6400.1253.9185.2135.185.715.3
新興国株式121.62.0483.3285.3197.9137.281.016.4
日本債券100.00.0107.4103.1100.397.593.648.1
先進国債券118.51.7200.2156.4131.8111.186.819.9
新興国債券124.72.2250.1183.2147.7119.087.217.2
国内リート92.5-0.8270.3174.7129.195.461.732.9
海外リート122.52.0427.1261.8186.4132.781.316.8
97.6-0.2292.5187.6137.8101.364.929.3

単一資産クラスだと、先進国株式、新興国株式、海外リートが優秀にみえる。
分散投資はどれも悪くはない。
3倍3分法は上ぶれしたときのリターンがとんでもないことになってる。
販売元の売り文句通りならリスクリターンは今回入力した数値よりも良く、
これ以上の結果が期待できる。
宝くじ感覚で残りのNISA口座で買えるだけ買ってみよう。