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2019年10月9日水曜日

第三のレバレッジバランスファンド「USA360」登場。

楽天から、第三のレバレッジバランスファンドが登場。
名称は 楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(愛称:USA360)
当初申込期間は2019年10月23日~11月1日。
11月5日からは普通に申し込めるらしい。
当初申込の上限は100億円、運用上限は1兆円。

中身を見てみると、これまでの二つに比べてとてもシンプル。
米国株式:米国債券=1:3で、レバレッジをかけて360%相当額の資産運用を行う。
実質信託報酬も税込0.4945%、1倍あたりで考えると0.13736%と3つのなかで最低になる。



リスクリターン、ドローダウンなどのバックテスト結果は
まだ公式ページがないため不明。
 そのうち大々的に公開されると思うので、ゆっくり待とう。

ネットを検索すると、これによく似たポートフォリオで投資を実践していた例が見られた。
ROKOHOUSE式 可変レバレッジド・ポートフォリオ
http://www.rokohouse.net/archives/1921
破壊的なまでの高リターン・低リスク・低ドローダウンだが、
頻繁なリバランスを要求するため初心者にはまず不可能な案。
これをお手軽に、また、信託報酬だけで見ても低コストに行えるファンドになっている。
ついでに。USA360とVOOを組み合わせて、VOOを30~40の割合で投資すると、
リスク許容度小と大雑把にみて同等のポートフォリオを作成できる。

3つのレバレッジバランスファンドについて、
信託報酬やレバレッジ規模、投資先をまとめて表にしてみる。

3倍3分法ウルトラバランスUSA360先/現
信託報酬(%)0.4840.7430.4945
レバ1報酬(%)0.161330.256210.13736





実質投資規模(%)300290360
日本株式20

海外先進国株2080
米国株式

90
海外新興国株20

日本REIT20

海外先進国REIT20

米国金先物
35
日本国債4035
米国国債4070270
ドイツ国際40

イギリス国際40

豪州国債40

フランス国債
70

信託報酬で比べると3倍3分法が優秀。
ただし、レバレッジ100%あたりで比べなおすとUSA360がトップになる。
収益が期待できる資産の株とREITの比率で比べると、投資規模で見て
3倍3分法が100%、USA360が90%、ウルトラバランスが80%
投資先の分散度合いは3倍3分法が一番優れていて、USA360はシンプルすぎるほど。

投資先の分散を優先する場合は3倍3分法
金をレバレッジを維持しつつ保有したい場合はウルトラバランス
世界の経済の半分を占める米国に重点投資するときはUSA360
といった感じか。

全部保有しておこう。NISAはもう枠が足りないからその外側でもいいか。
3倍3分法:ウルトラバランス:USA360 = 10~3:1:1~3
くらいで行ってみようかな。
レバレッジの高いもの、収益資産への投資比率の高いものを
優先してNISAに入れたほうが効率がいい?はず。
ウルトラバランスは来年からはNISAの外側だけでの追加になりそう。

3ファンド比較をし直しました
理論上最強?話題のレバレッジバランスファンドを比較する(2)

2019年8月22日木曜日

グローバル3倍3分法にライバル登場。ウルトラバランス世界株式

レバレッジを約3倍かけたバランスファンドで、
リスクを抑えてもこれまでにない高いリターンを狙える、という売り文句は同一。

何が違うか、ちょっと調べてみる。

まずは先発の グローバル3倍3分法から。
・「株ほど下げずに、株のように上がる」特性
・現代ポートフォリオ理論上の理想を「投信ならでは」の仕組みで追求
・公式サイト
 短期トレードの為でなく、長期で増やすための、3倍
・マネックス証券の記事
 構想15年。商品開発部長が情熱を注いだ投信とは
・ITメディアの記事
 「レバレッジに対する印象を変えたい」日興アセット「3倍3分法ファンド」が人気の理由

自分用にまとめると
・有効フロンティアの都合、分散投資するとリスクは減ってシャープレシオ改善するけど、リターン減るね
・どうにか株式より良いリターンを、低いリスクで達成できないか?
・有効フロンティアの接点ポートフォリオにレバレッジをかけて、有効フロンティアの上を目指す。
・とりあえずバックテストでは株式より高いリターンと、低いリスクとなるように設定してみました、いかが?

次。後発の ウルトラバランス世界株式。

yahooファイナンス公式記事
SBI証券紹介記事

自分用まとめ
・グローバル3倍3分法がめちゃくちゃ売れてる、うちも作ろう!
・リターンは同程度にして、リーマンショック時のドローダウンと回復までの期間を少なくしてみよう
・株式部分は最小分散で、「有事の金」いれて。投資規模は290%とライバルよりちょっと抑えて安全性をアピール。いかが?


それぞれの投資資産をさらに分析してみる。
特に信託報酬部分。これは適正なのか、お得なのか。具体的には
「レバレッジは掛けずに、自分で同一比率・規模で投資信託を組んだらどの程度の信託報酬になるか」など。
もうすぐ消費税10%になるので、10%になった場合の数値を採用。
信託報酬の数値は、基本的にemaxis slimシリーズで似たものの数値を適用。

リートはたわらノーロードの国内、海外。
金は日興アセットマネジメントの、ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)を適用。

それでは以下、表。
水色;明らかに違う投資対象のもの。
緑色;おおむね同じだが若干異なる投資対象のもの。

グローバル3倍3分法
3倍3分法実質投資比率(%)現物 or 先物為替変動信託報酬(10%)支払い報酬
日本株式20先物なし0.1540.0308
海外先進国株20現物あり0.109890.021978
海外新興国株20現物あり0.20790.04158
日本REIT20現物なし0.2750.055
海外先進国REIT20現物あり0.2970.0594
日本国債40先物なし0.1320.0528
米国国債40先物なし0.1540.0616
ドイツ国際40先物なし0.1540.0616
イギリス国際40先物なし0.1540.0616
豪州国債40先物なし0.1540.0616
影響規模(%)3008060
0.507958



ウルトラバランス世界株式
ウルトラバランス実質投資比率(%)現物 or 先物為替変動信託報酬(10%)支払い報酬
世界株式80現物あり0.1320.1056
米国金先物35先物なし0.4070.14245
米国国債先物70先物なし0.1540.1078
フランス国債70先物なし0.1540.1078
日本国債先物35先物なし0.1320.0462
影響規模(%)2908080?
0.50985

投資対象が若干異なる。
分散目的なら、両方抱えても問題なさそう?
仮に自力で同一ポートフォリオ相当(300%,290%)をそろえた場合の
信託報酬(自己資産100%に対して)は、両者でほぼ同一な様子。

リスクリターンなどを含めて、まとめ。

3倍3分法ウルトラバランス
リスク(年率)16.00%?
リターン(年率)16.80%16.78%
リターン/リスク1.05?
最大ドローダウン-52.80%-30.60%
信託報酬(税10%)0.4840%0.7430%
レバ1報酬0.16%0.26%
バックテスト開始2003.31999.12
バックテスト終了2018.32019.6

後発な分、バックテスト上ではあるが
ウルトラバランスは最大ドローダウンを抑えたポートフォリオになっている。
ただし、信託報酬は高め。金先物の取引が高いのか?


バックテストの終了時期の違いは直近であり、
運用開始の実績で測れるので特に問題はないが、
バックテスト開始時期のずれによる違いが気になる。
REIT指数の開始がこのころだからある意味仕方がないが、
ちょうどこのころ、ITバブルの発生→崩壊があったような…?
と、myindexから世界株式のリターンデータを見ると、
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円)
2000 -3.6%
2001 -3.2%
2002 -26.9%
あ、やっぱり。
この期間外したらウルトラバランスのテスト結果での
年率リターン高くなるんじゃないかな。

実際にどうなるかは今後の相場次第。
金価格は歴史的に見て高値圏。
債券はほとんどがマイナス金利になっていて、
金利の「正常化」だけで債券価格が暴落する危険もある。
(でも不景気のおかげで当面なさそう)
株式は2018年末~2019年初に下げたがおおむね回復。

とりあえず両方NISAに入れておこうかな。
3倍3分法:ウルトラバランス = 10~3:1
程度の比率で。
信託報酬は確実にリターンを蝕むから低額な方を多めにする方針。