2019年8月22日木曜日

グローバル3倍3分法にライバル登場。ウルトラバランス世界株式

レバレッジを約3倍かけたバランスファンドで、
リスクを抑えてもこれまでにない高いリターンを狙える、という売り文句は同一。

何が違うか、ちょっと調べてみる。

まずは先発の グローバル3倍3分法から。
・「株ほど下げずに、株のように上がる」特性
・現代ポートフォリオ理論上の理想を「投信ならでは」の仕組みで追求
・公式サイト
 短期トレードの為でなく、長期で増やすための、3倍
・マネックス証券の記事
 構想15年。商品開発部長が情熱を注いだ投信とは
・ITメディアの記事
 「レバレッジに対する印象を変えたい」日興アセット「3倍3分法ファンド」が人気の理由

自分用にまとめると
・有効フロンティアの都合、分散投資するとリスクは減ってシャープレシオ改善するけど、リターン減るね
・どうにか株式より良いリターンを、低いリスクで達成できないか?
・有効フロンティアの接点ポートフォリオにレバレッジをかけて、有効フロンティアの上を目指す。
・とりあえずバックテストでは株式より高いリターンと、低いリスクとなるように設定してみました、いかが?

次。後発の ウルトラバランス世界株式。

yahooファイナンス公式記事
SBI証券紹介記事

自分用まとめ
・グローバル3倍3分法がめちゃくちゃ売れてる、うちも作ろう!
・リターンは同程度にして、リーマンショック時のドローダウンと回復までの期間を少なくしてみよう
・株式部分は最小分散で、「有事の金」いれて。投資規模は290%とライバルよりちょっと抑えて安全性をアピール。いかが?


それぞれの投資資産をさらに分析してみる。
特に信託報酬部分。これは適正なのか、お得なのか。具体的には
「レバレッジは掛けずに、自分で同一比率・規模で投資信託を組んだらどの程度の信託報酬になるか」など。
もうすぐ消費税10%になるので、10%になった場合の数値を採用。
信託報酬の数値は、基本的にemaxis slimシリーズで似たものの数値を適用。

リートはたわらノーロードの国内、海外。
金は日興アセットマネジメントの、ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)を適用。

それでは以下、表。
水色;明らかに違う投資対象のもの。
緑色;おおむね同じだが若干異なる投資対象のもの。

グローバル3倍3分法
3倍3分法実質投資比率(%)現物 or 先物為替変動信託報酬(10%)支払い報酬
日本株式20先物なし0.1540.0308
海外先進国株20現物あり0.109890.021978
海外新興国株20現物あり0.20790.04158
日本REIT20現物なし0.2750.055
海外先進国REIT20現物あり0.2970.0594
日本国債40先物なし0.1320.0528
米国国債40先物なし0.1540.0616
ドイツ国際40先物なし0.1540.0616
イギリス国際40先物なし0.1540.0616
豪州国債40先物なし0.1540.0616
影響規模(%)3008060
0.507958



ウルトラバランス世界株式
ウルトラバランス実質投資比率(%)現物 or 先物為替変動信託報酬(10%)支払い報酬
世界株式80現物あり0.1320.1056
米国金先物35先物なし0.4070.14245
米国国債先物70先物なし0.1540.1078
フランス国債70先物なし0.1540.1078
日本国債先物35先物なし0.1320.0462
影響規模(%)2908080?
0.50985

投資対象が若干異なる。
分散目的なら、両方抱えても問題なさそう?
仮に自力で同一ポートフォリオ相当(300%,290%)をそろえた場合の
信託報酬(自己資産100%に対して)は、両者でほぼ同一な様子。

リスクリターンなどを含めて、まとめ。

3倍3分法ウルトラバランス
リスク(年率)16.00%?
リターン(年率)16.80%16.78%
リターン/リスク1.05?
最大ドローダウン-52.80%-30.60%
信託報酬(税10%)0.4840%0.7430%
レバ1報酬0.16%0.26%
バックテスト開始2003.31999.12
バックテスト終了2018.32019.6

後発な分、バックテスト上ではあるが
ウルトラバランスは最大ドローダウンを抑えたポートフォリオになっている。
ただし、信託報酬は高め。金先物の取引が高いのか?


バックテストの終了時期の違いは直近であり、
運用開始の実績で測れるので特に問題はないが、
バックテスト開始時期のずれによる違いが気になる。
REIT指数の開始がこのころだからある意味仕方がないが、
ちょうどこのころ、ITバブルの発生→崩壊があったような…?
と、myindexから世界株式のリターンデータを見ると、
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス (ACWI) (円)
2000 -3.6%
2001 -3.2%
2002 -26.9%
あ、やっぱり。
この期間外したらウルトラバランスのテスト結果での
年率リターン高くなるんじゃないかな。

実際にどうなるかは今後の相場次第。
金価格は歴史的に見て高値圏。
債券はほとんどがマイナス金利になっていて、
金利の「正常化」だけで債券価格が暴落する危険もある。
(でも不景気のおかげで当面なさそう)
株式は2018年末~2019年初に下げたがおおむね回復。

とりあえず両方NISAに入れておこうかな。
3倍3分法:ウルトラバランス = 10~3:1
程度の比率で。
信託報酬は確実にリターンを蝕むから低額な方を多めにする方針。

2019年8月13日火曜日

タイミング投資目安となる現状株価メモ、その他気になる用語メモ

・タイミング投資の目安として、20%、32%、44%、56%のドローダウン発生時に
 それぞれ手持ち現金の1/4,1/3,1/2,全額、を投資する。

こんな方針を設定しているので、その目安になる株価を計算し、メモしておく。


日経平均TOPIXS&P500NYダウ
高値年次2018.10.022018.01.092019.7.262019.07.16
直近高値24,448.071,895.263025.8627,398.68
0.819,558.461,516.212,420.6921,918.94
0.6816,624.691,288.782,057.5818,631.10
0.5613,690.921,061.351,694.4815,343.26
0.4410,757.15833.911,331.3812,055.42
…うーん、下げを待っていたら投資チャンスが来ない気もする。
直近のそわそわする下げを見てみると
 日経平均株価で
2018.10.02 24,448.07
2019.01.04 19,241.37 -21.3%
 NYダウで
2018.10.03 26,951.81
2018.12.26 21,712.53 -19.44%
本格的な不景気入りしないと、上記の設定には引っかからないかも。
もし好景気がこのまま続くようなら、また別の設定にしようか。



投資用語メモ;
効率的フロンティア:投資可能資産(主に株式)を組み合わせたポートフォリオのリスクとリターンで表を作る。
 同一リターンであればリスクが最小、同一リスクであればリターンが最大となる点をつないだ線のこと。
 前提条件が同じ場合、安全資産(リスクフリー)のリターン~効率的フロンティアを
 結んだ接線より左上に位置するポートフォリオは存在しない。
 効率的フロンティアと接線の間の領域については、適切なポートフォリオを保有し、
 レバリッジをかけると右上に、安全資産を多く持っておくと左下に来る。
最小分散ポートフォリオ:
 効率的フロンティアのうち、リスクが最小となるポートフォリオ。
市場ポートフォリオ(マーケットポートフォリオ):
 無リスク資産と効率的フロンティアを結ぶ接線となるポートフォリオ。
 理論上は投資可能なすべてのリスク資産を時価総額加重平均で保有した場合に等しい。

レイ・ダリオ:世界最大のヘッジファンドの、なんか偉い人
 あらゆる市場環境下で利益を生み出す為のポートフォリオを考案し、運用。
 オールシーズンズ戦略、全天候型ポートフォリオなどと呼ばれている。
ウォーレン・バフェット:
 世界一有名な投資家。グレアム85%、フィッシャー15%でできているらしい。
ベンジャミン・グレアム:ウォーレン・バフェットの師。バリュー投資の父。
フィリップ・フィッシャー:ウォーレン・バフェットに影響を与えた。。成長株投資家。

2019年8月11日日曜日

オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資した結果の報告 初回 計5万円投資

積立投資実践結果。
合計5万円投資(初回4万円+積立2000*5)して、
現在 -1364円。

以下詳細。




円高進行が直撃し、海外株式、海外リートはマイナス評価。
国内リート、ヘッジなし金は若干プラス。
為替が円高になり、株価も下げている中で
グローバル3倍3分法ファンドがほぼプラマイゼロなのは驚き。

以下、取引履歴。



7商品でポートフォリオを組んでいて、初回は設定比率の通りに購入されている。
積立でリバランスができる、という機能が働いているかを見てみると、
直近の取引ではリターンがプラス評価となっている国内リートと金の積立がなく、それ以外の5商品で積立がされている。
取引成立日や受渡日などは商品ごとに若干ずれがあるが、積立によるリバランス機能は設定どおり働いてくれている。
このままほったらかし投資を続けておこう。

関連記事。
このポートフォリオを組成するまでについて。
オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)
オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)2
オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)3

このポートフォリオ組成を考えている最中、既存のバランスファンドの信託報酬がさらに下がった。
そのため、初めに目的としていた、
「単独指数商品を組み合わせて既存バランスファンドと同じ比率を組み、信託報酬を安くすることで既存バランスファンドの成績を上回ろう」
という当初の目論見は泡と消えてしまった。

2019年8月9日金曜日

直近ニュースと今月の投資方針

直近、気になったニュースまとめ

・アメリカ政策金利0.25%利下げで2.25%に
・円高進行、一時1ドル105円台に
・日本の輸出管理で韓国の経済指標壊滅

関連情報
米国利下げ後の世界はどうなってしまうのか?
世界経済全体が「日本化」してしまった
https://toyokeizai.net/articles/-/295772
FRB、まさかの緊急利下げも? リスクオフ続く市場で、ドル/円は一時105.50円まで円高。
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/22728
米ついに利下げ!期待ほどハトでないパウエル会見に嫌気し、NYダウ下落
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/22593
輸出規制の真相、日米韓の安保連携から逸脱する韓国とけん制する日本
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00023/073000085/


経済ニュース → 自身の予測、行動

世界最大の経済大国、アメリカの利下げ
 → リセッション(経済悪化)の始まり、と判断した。
 事前のルールに従い、現金保有割合を高める。
 17~59%の範囲内に自身の恐怖度に合わせて調整(8/48~0.5+8/96)。
 投資資産中、自社株が一番大きいのである程度処分する。
 保有資産のバランス調整を兼ねて現金比率を上げる。
円高進行。
 → 輸出企業の業績悪化。労働者の給与減少。消費増税で内需企業も利益減少。
 → 日本株、経済指標悪化。
 → 輸出企業株価低下し、その後内需企業株価が低下する。
 → 欲しい株主優待企業をピックアップし、割安な時買えるよう現金確保。
韓国壊滅。他国と比較して株価急落、為替暴落。
 → 韓国への投資比率を許容範囲まで下げる。ポートフォリオ確認。
 → eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) に1.5%含まれているのみ。
 → 設定上の投資比率は16%で、計算すると0.24%、
 許容範囲内だったのでこのまま放置。
 → 3倍3分法を保有していることを計算に入れると0.16%、
 さらに下がり余裕で許容範囲内。

今月やること;
投資比率調整、リスク資産中の現金確保。
そのための自社株処分。

2019年7月24日水曜日

現状の資産運用方針をまとめる

まとめる、と書いておいて全くまとまっていないパターン?
詳細は後日に回すとして、ものすごく大雑把に決めておく。
今回は合理性より、自身の精神的効用を重視したルール。

第289回 個人の資産運用に関する「ヤマザキの分離定理」
https://member.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/fund/yamazaki/0289.html

 

このルールの図の部分がわかりやすい。内容も理解しやすい。
ほぼ丸ごと、この方針で採用し、微修正。
最小分散~市場ポートフォリオを、自身のリスク許容度に合わせて保有する(のが理想)。

1、資産を「無リスク資産」と「リスク資産」に分けて考える
1A、「無リスク資産」は、生活費やちょっとした突発的支出に対応できる分は最低限残す。
1B、「リスク資産」は、無リスク資産を除いた分を使う。
2、恐怖心や、タイミング投資への誘惑という悪魔の囁きなどには素直に負け、安全資産割合を高める
3、きっちりと始めるのは次回の景気後退後から。
 手間がかけられなくなった場合はこれよりシンプル化する。

自分のルールを図にするとこんな感じ

1A、「無リスク資産」の具体額について。
失業や家財消失があっても速やかにストレス少なく生活が立て直せる最低限の金額を想定する。
「生活防衛資産」って言ったほうが近いかも。そのための想定費用は
・生活費3か月分
・家具家電生活用品再購入資金(生活再建に必要な最低ランクのもの)
・賃貸入居費
・交通事故や疾病治療の初期費用
・半年以内に使用予定のある費用

あとは生活防衛に必要ではなくても、リスク資産にしたくない分を適宜置いておく

1B、「リスク資産」の運用先について
インデックスのままでは退屈なので適当にいじる。
忙しいといじる暇がなくなるのでインデックスに戻す。
・3割:国内個別株(株主優待メイン)
・4割:外国株(基本的に投資信託)
・3割:その他
 比率で悩んだらその他をいじって調節する。
 また、必要に応じて低リスクポジションをとる。

2、恐怖心による現金積み増し、タイミング投資のおおざっぱなルールを作っておく
投資額と運用のバランスを決めておけば、リバランスによりある程度自動的に利益確定、損切できる。
リスク資産への投資額を減らす場合のゆるーいルール
・リスク資産に配分した資産のうち、特に理由のない低リスクポジションは基本的に50%までとする。
・タイミング投資の目安として、20%、32%、44%、56%のドローダウン発生時に
 それぞれ手持ち現金の1/4,1/3,1/2,全額、を投資する。
・景気後退時は低リスクポジションを積み増しショックを回避する。
 米国長短金利差の逆転や、
 米政策金利が利上げ以降1年以上連続で据え置きの場合、米政策金利が利下げになった場合に
 「長短金利差逆転の日」、または「米政策金利最後に利上げされた日」を開始として、
 リスク資産のうち「(経過月数)/48」を目安に低リスクポジションを積み増す。
・景気後退から回復したと判断する基準、
 米国長短金利差が十分な差に戻った場合や、
 利下げ後に米政策金利が7か月以上据え置きの場合、米政策金利が利上げとなった場合、
 その他明らかに回復した場合など。
 1年を目安に、景気後退判断で積み増した低リスクポジションをリスク資産に戻す。

3、きっちり始めるのは次回の景気後退後から、の予定。
 現状ぐちゃぐちゃな保有バランスをそれまでに整える。
 尚、忙しくて資産をいじれない場合には個別株を指数の投資信託に変え、その他資産をなしにする。
 面倒になったら上記2のルールは発動せずインデックス投資に振っておく。


国内株式をインデックスではなく、株主優待目当てで国内個別株を選ぶ理由;
一つ目は「インデックス投資は退屈」という欠点対策。
二つ目は「投資信託を上回る」リターンを得るため。
信託報酬は明らかなコストで、これを回避できればそれだけリターンが増える。
だた、現状の投資信託では無視できるレベルまで減ってきている。
自身で組むほうが取引コストがかさむため、得るものは少ない。
株主優待は企業による個人投資家への優遇措置。自身にあったものならプラスのリターンになる。
難点は、小売業や外食産業など、消費者向け企業による実施が多いこと。
あまり優待だけを見ていると、投資業種が偏る可能性があるから注意する。
面倒になったらインデックス投資信託に回す。

景気後退時のリスク回避;
私は勤め人、サラリーマンなので、基本的に毎月追加投資資金をある程度確保できる。
今のところリスク資産に投じている総資産は少なめなので、
この毎月増える追加投資資金で十分景気後退時対応資金になっている。

景気後退判断;
2018.12.3 米国国債金利の2年物と5年物の金利水準が逆転。
2018.12.20 米国政策金利が2.25%→2.5%に利上げ。
2019.3.22と2019.5.28 米国国債金利の3か月物と10年物の金利水準が逆転。
金利据え置きのままなら2019.12に、それより早く利下げならその時期にリスク資産を低リスクポジションに移しはじめる。

参考にしたページ
米国で長短金利が逆転したことの意味を教えてください
https://manabow.com/qa/20181219.html
米国 政策金利チャート、次回FOMC利上げ・利下げ確率
https://nikkeiyosoku.com/fomc

 以上を雑にまとめると
・本格運用開始は次回景気後退後から

・基本ほったらかし投資を行う
・ほったらかしすぎると退屈なのでルールの範囲内で遊ぶ
・勝てない相手には降参する
こんなもんかな。
何かあったら、また後で考えよう。

2019年7月16日火曜日

オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)3

自分の目標ポートフォリオを確認する。
初期投資;4万円
積立投資;毎週2000円



  この資産配分、積立金額にした理由は以下。
・グローバル3倍3分法なる物珍しい仕組みに興味があった
・日本株は株主優待目当てで個別株で保有しているので除外
・日本の資産は給与や預金など、何らかの方法で保有していることが多いので少な目に設定
・債券はグローバル3倍3分法に実質的に含まれているので除外
・投資金額は控えめにしてある。
 ITバブル崩壊、リーマンショックのような大きな景気後退への恐怖心と、
 その大きな景気後退時の追加投資を行うことで損失を避けて利益を得よう、
 という悪魔の囁きに負けたため
追加投資予定など
・ドローダウン20%,30%,40%,50%で適当に追加投資
・なんとなくで作成した仮のポートフォリオなので、より良いものがあれば変更する

松井証券ではリスクリターンを算定できる目標ポートフォリオを組むと、
何年後にどの程度の結果になるのかを 表示してくれる。
100万円初期投資で10年後の上位5%,20%,50%,80%,95%が
シミュレーション結果として例示されているようだ。
だが、グローバル3倍3分法が解析対象外で表示されないため、
今回は他サイトを使って分析してみる。
個人サイト?システム提供者に感謝。
実質的な結果に近づけるため、計算に用いる期待リターンには
リターン - 信託報酬 の数値を採用した。

期待リターン:9.05% リスク:22.95%
元本:100万円 総投資額:0万円 期間:10年
(期待値:237.8 標準偏差:175.2 中央値:191.5 最頻値:124.1)
by 長期投資予想/アセットアロケーション分析

10年後の元本割れ確率は 16.2  らしい。
期待リターンは上位に引きずられて現実的ではない数値になるので、
上位70%前後が自分のリターンかな、と想定しておく。
最頻値で年率+2%以上で、上位70%のリターンが高く、
元本割れ確率が低くなるようにポートフォリオを設定していきたい。
…いろいろいじって数値の出現パターンを見ていたら、
最頻値でのリターンがプラスの時は、積み立てていくよりも一括投資したほうが
計算上は全体のリターンが改善し、元本割れ確率も下がるみたいだ。
余計な恐怖心と悪魔の囁きは、やはり投資にはマイナスらしい。

2019年7月14日日曜日

幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」

幸福の「資本」論―――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」
https://www.amazon.co.jp/dp/4478102481


作者による、この本の要約がある。
本の宣伝なので結論は直接的には書かれていないが、
もはやほとんど結論を書いているような内容。
どう考えても大サービス。
‐幸福の資本論1‐
「幸福な人生」を実現するために必要なものとは?
https://diamond.jp/articles/-/130902

-幸福の資本論2-
「幸福のインフラ」は2つ以上あると人生は安定する!
[橘玲の日々刻々]
https://diamond.jp/articles/-/130925


この本では、人生における幸福の条件を、大まかに3つに分類して考えている。
金融資産、人的資本、社会資本。

1、金融資産
お金のこと。これが十分にあると「経済的独立」ができ、自由を得る。
嫌なことやお金で解決できるタイプの不幸を避けることで幸福度の低下を防げる。

2、人的資本
大まかに、自身の仕事とその稼ぎのこと。
お金の他、やりがい、生きがいといった自己実現を達成できるものが理想的。

3、社会資本
「幸福」は社会資本からしか生まれない。
貨幣空間とよぶ、「弱いつながり」と、
政治空間(さらに愛情空間、友情空間に分かれる)とよぶ、「強いつながり」がある。
貨幣空間ではお金やその類似概念を媒介に、無限大に広がる空間だが、
主観的には1%程度の重要度。
非常にシンプルで、市場の倫理(商人のルール)で動く。
政治空間はお金なしでつながる範囲で、非常に狭いが主観的には最も重要な範囲。
統治の倫理(武士のルール)で動く。
また、それぞれの人が政治空間から影響を強く受ける「間人」なのか、
比較的影響を受けにくい「個人」なのかを大まかに判断する簡易テストも載っている。


気になった個別内容
金融資産編;
・現代の日本に生まれたという奇跡的な幸運により、「誰でも」、
 幸運にも、誰にでも億万長者になって経済的独立を達成できる可能性がある。
 その条件は勤勉と倹約、共稼ぎを行うだけ。ちょっとした努力するだけ。
 逆に言うと、なれないなら自己責任である、という残酷な事実。
・家族(自分含む)一人あたり800万円(世帯なら1500万円)程度までは
 収入が増えるほど幸福度が増す。
・金融資産1億円までは資産が増えるほど幸福度が増す。
・収入、金融資産が一定額を超えてくると幸福度は(ほぼ)変わらなくなる

人的資産編;
・お金持ちになるたった3つの方法、「お金持ちの方程式」
 1、収入を増やす
 2、支出を減らす
 3、資産を上手に運用する
 富 = 収入ー支出 + (資産×運用利回り)
 ゼロ金利の世界では運用利回りもゼロに近づいてしまう
・自己実現の条件(例:ダイエット)
 1、努力は必ず報われる(食べなければ必ず痩せる)
 2、しばしば誘惑に負けてしまう(食欲はヒトの根源的な欲望)
・人的資本投資先(働き方)選択条件
 1、収入は多ければ多いほど良い
 2、同じ収入なら安定していたほうがいい
 3、同じ収入なら自己実現できるほうがいい
・仕事は大まかに分けてマックジョブ(バックオフィス)
 クリエイティブクラス(スペシャリスト、クリエイター)
 とあり、クリエイターのみが「果ての国」(時給換算での給与上限がない)の仕事、
 それ以外は「月並みの国」(時給換算での給与上限がある)の仕事
・ネットオークションなどの評判が収益に直結するような状況では、
 悪意を持ったまま善人として生涯を終える、ということがありうる
・少子高齢化は深刻。だがそれ故に若年者は希少価値を持ち、ある程度の優遇を受ける。
・フリーエージェントとして生き残る条件
 1、好きなこと(あるいは得意なこと、苦にならないこと)に人的資本のすべてを投入
 2、それをマネタイズ(ビジネス化)できるニッチ分野を見つける
 3、官僚化した組織との取引から収益を獲得する

社会資本編;
・「幸福」は社会資本からしか生まれない
・「愛情空間」、「友情空間」(二つ合わせて政治空間)、
 「貨幣空間」とあり、政治空間は貨幣の混入を嫌う
 (貨幣が絡むと貨幣空間に変貌してしまうことがある)
・関係性からの影響の受けやすさで、
 影響を受けやすい「間人」と受けにくい「個人」に便宜上分類
・うつになりやすい人は、ポジティブな影響も受けやすい
・サラリーマンは比較的幸福度が低い。
 個人事業主(フリーエージェント)はサラリーマンよりやりがいが高く、安定度が低い。幸福度は高い。
 公務員はサラリーマンよりやりがいは低く、安定度が高い。幸福度は高い。
・「ほんとうの自分」とは、幼いころに友達グループのなかで選び取った「役割=キャラ」の別の名前

エピローグ;
・幸福な人生への最適戦略
 1、金融資産 「経済的自由」の実現。金銭的な不安から解放され、自由な人生が手に入る
 2、人的資本 子供のころのキャラにあった天職をみつけ、「ほんとうの自分」で自己実現する
 3、社会資本 政治空間←→貨幣空間 の選択で、人間関係を選択できる
・「幸福の統一理論」
1、金融資産は分散投資する
2、人的資本は好きなことに集中投資する
3、社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散投資する

本から読み取った分析内容、感想;
・人生の一部を数値化することで具体的な目標が立てやすくなる。
 金融資産はいろいろと欲しいものを買って、さらに1億円残ると幸福度MAX
・人的資本は年収800万円までで幸福度MAX。
あとはやりがいがあるか、安定しているかの職業を選ぶと良い。
・社会資本に関しては難しい。
政治空間:貨幣空間は客観的には1:100だが、主観的には100:1程度。
つまりは主観的には政治空間のつながりは、貨幣空間のつながりの1万倍の影響がある。
また、その影響の受け方で「間人」「個人」で分けられているが、
これは株価指数に対しての個別銘柄の変動割合を示す「β値」のような印象を受けた。
貨幣空間のつながりの1万倍の影響を「1」として、
それより低いと「個人」、高いと「間人」。
マイナスになる「変人」もきっといるのだろうが、この本に記載はない。
・富があれば貨幣空間から面倒ごともなく幸福を出力できるが、
その効率は政治空間より格段に低い。(およそ1万分の1)
 富 = 収入ー支出 + (資産×運用利回り)
の方程式から社会資本に関係する部分を考える。
収入は高いほど良いが、時間や体力を社会資本構築に回す余裕が欲しい。
支出は低いほど良いが、それにより社会資本構築が極端に減るのは回避したい。
ちょうどよいバランスを追求していきたい。

自身に生かすためのメモ;
・金融資産1億円超を目指し資産運用しよう。
 納得できるリスクリターンの資産配分をする。
・現在の人的資本の投入先は、それなりに満足する水準の給与とやりがいがある。
 評価を上げる働き方をするか、評価される投入先に移動するかは常に考えておく。
・社会資本からしか幸福は生まれない。
 私はおそらく間人。政治空間はコンパクトに丁寧に築き上げたい。

自身の現状;
ソロ充が一番近い。ここからお金持ち、あるいはリア充を目指したい。
超充を目指すためにはパートナーは必須か。