2019年7月8日月曜日

オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)2

既存バランスファンドより低コストで、かつハイリターン。
自分好みの資産配分を実現したオリジナルバランスファンドの自作に挑戦する。

自作ポートフォリオに組み込んだ25%の「その他」は、これ。
グローバル3倍3分法ファンド
https://www.nikkoam.com/products/detail/944432
その特集サイト
https://www.nikkoam.com/sp/3bai3bunpo

数行でどのようにできているか 自分用まとめ
・まず、リターン、リスクが好ましい分散ファンド(1倍バランス)を作る
・先物を利用し、バランスそのままで3倍相当の分散ファンド(3倍バランス)にする
・リスクは株より低く、リターンは株より高い(日本株の2倍!?)結果が出る
この通りの結果になるならすごいが、都合がよすぎるのでスマートベータのような印象がどうしても残る。

日興アセットマネジメント株式会社 のサイトより図を引用。



松井証券のシミュレーションに用いているデータが上記のデータとは異なるので、
松井証券の取扱商品でほぼ同様になるよう、グローバル3倍3分法の1倍バランスを組む。
うーん?リスク倍増、リターン2割減になってる。
3倍バランスだとリスクもリターンも 3倍になるから…うーん。

3倍3分法を入れた、自分のリスクリターンを測る。

合計で150%バランスのためか、単純に3倍3分法の運用期間が短いせいか、
リスクとリターンを直接計算できない。
100%バランスを作り、そのリスクとリターンを1.5倍する。
おおよそ100%バランスとなるポートフォリオは、下の図の右側になる。

ここまでのポートフォリオについてのリスクリターンをまとめる。
-1θが6~7年に1度程度のマイナス、-2θで44年に1度程度のマイナス。

リターン(%)リスク(%)信託報酬(%)リターン/リスク-1σ-2σ
投資規模(%)
ロボアドのまま6.214.900.32380.4161-8.70-23.60100
3分法(?)4.311.200.16450.3839-6.90-18.10100
3倍3分法(?)12.933.600.47520.3839-20.70-54.30300
オリジナル1倍6.215.300.17030.4052-9.10-24.40100
オリジナル9.322.950.24450.4052-13.65-36.60150


松井証券のデータで概算すると、3分法の成績がそれほどでもない。
先物を利用すると実質為替ヘッジされた状態になる、とあったから、
単純に資産バランス組み立てて掛け算したこの方の数値とは実際は違うのだろう。
 ロボアドが案外優秀な結果になっている。

 各資産クラスで採用されているリスクリターンもまとめると

リターン(%)リスク(%)信託報酬(%)リターン/リスク-1σ-2σ
日本株式5.918.900.15120.3122-13.00-31.90
先進国株式8.420.800.10790.4038-12.40-33.20
新興国株式9.924.500.19480.4041-14.60-39.10
日本債券0.11.700.12960.0588-1.60-3.30
先進国債券3.510.700.15120.3271-7.20-17.90
新興国債券5.113.700.23760.3723-8.60-22.30
国内リート4.519.200.18360.2344-14.70-33.90
海外リート8.922.500.2160.3956-13.60-36.10
5.619.700.50380.2843-14.10-33.80

これを見ると、下手に分散するより先進国株式投信1本のほうがいいのかもしれない。

当面はオリジナルポートフォリオを積み立てて、どうなるか様子を見てみよう。


オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)3 

2019年7月7日日曜日

オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる(松井証券)

既存バランスファンドより低コストで、それ故にハイリターン。
自分好みの資産配分を実現したオリジナルバランスファンドの自作に挑戦する。

バランスファンド。
投資信託のうち、様々な資産クラスをまとめ、1商品だけで分散投資を完結できるように設定された便利なファンド。
自動でリバランスもしてくれるため、自分でインデックスファンドを組み合わせて保有する場合に比べて手間がない。
ただし、欠点はいろいろと指摘されている。
そのあたりは既存の優れた記事があるのでそれを紹介。

バランスファンドが本質的にダメな4つの理由
山崎 元:経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員
政治・経済 山崎元のマルチスコープ

初心者向きはウソ。バランスファンドの7つの注意点
山崎元 ホンネの投資教室

バランスファンドのメリットとデメリット、注意点を解説! | 俺たち株の初心者!


ダメな理由をまとめると
(1)コストが高い
最大の理由。コストはリターンを確実に蝕む。
(2)細かな資産配分のコントロールができない
各個人にとっての理想の資産配分のファンドは、見つかりにくい。あるいは、ない。
理想の資産配分にしようとして複数のバランスファンドを保有すると、
現在の投資バランスが何%ずつかを把握しにくくなり、保有資産配分の計算が手間になり
リスクリターン比率のコントロールができなくなる。
保有ファンド・投資先が増えると、リバランスを手動で行う手間も時間もかかってしまう。

松井証券はこの「バランスファンドがダメな理由」を無くすことのできる仕組みを作った。
やることは初期設定だけ。さらに、気に入らなければいつでも資産配分を変更できる。
具体的な手順は

0、口座開設、入金
まずは口座開設しないと進まない。それから、初期投資金額と当面の追加投資金額を準備する。
1、ポートフォリオ作成
好みの資産配分を決める。既存の投資信託を組み合わせて設定する。
君は松井証券が提供するロボアドバイザー機能のポートフォリオ提案をそのまま
受け入れてもいいし、受け入れなくてもいい。
既存バランスファンドをそのまま真似して低コスト化するのもいいかも。
各種リバランスにより、この目標ポートフォリオは楽に維持できる。
2、初期投資金額を決める
最低10000円以上1円単位で設定できる。
もしかしたら0円でもできるかもしれないがやってないからわからない。
3、追加投資設定をする(リバランス積み立て)
毎日、毎週、毎月、いづれかの頻度で、指定金額を追加投資できる。
100円以上、1円単位で設定可能。設定したくなければ、しなくてもいい。
4、リバランス設定をする
年に0~4回で設定できる。
初期設定の目標ポートフォリオから増えた資産を売り、減った資産に回す。
売却時に税金がかかってしまうので、投資資産が巨大な場合以外は設定なしにしておきたい。
5、以上。
あとはのんびり待つだけ。
追加投資(リバランス積立)するなら、自動入金の設定もしておいたほうが楽できる。
好きな時に、気になる項目をいじってもいい。
投資信託同士を比較・評価してくれるロボアドバイザー(無料)で、
目標ポートフォリオに組み込んだ投資信託を眺めるのもいい。

これまで、どの証券会社でも、指定金額を指定日に購入していく仕組みはあったが、
それだけではどうしても目標としていたポートフォリオからズレるため、その補正のための
リバランスの手間とコストがかかっていた。(かかるから私はしていなかった。)
それが、いつの間にか、松井証券は手間とコストを削減できる仕組みを始めていた。
「リバランス積立」積み立て時、自動でポートフォリオのバランスを整えてくれる。
「自動リバランス」年4回までの指定日、自動でポートフォリオのバランスを整えてくれる。
「今すぐリバランス」いつでも、ボタン一つでポートフォリオのバランスを整えられる。
「一括購入でリバランス」いつでも、追加購入でポートフォリオのバランスを整えられる。

売買が絡む「自動リバランス」「今すぐリバランス」も手間を劇的に減らしているが、
利益確定による税金発生を繰り越しできる「リバランス積立」「一括購入でリバランス」
が手間だけでなくコストも削減しており、素晴らしい。
既存のバランスファンドへの手数料を払うことなく、無税リバランスでリターンが高まる。
既存のバランスファンドでは存在しない自分好みのバランスのポートフォリオを設定できる。

で、とりあえず設定してみた。
ハイリスクハイリターンのものをおすすめされるように設問を選択し、
ロボアドバイザーにおすすめされた設定がこれで、
それをもとに自分好みにした設定がこれ。

特殊なファンドをポートフォリオに入れてあるため、ポートフォリオ全体でのリスク・リターンが分析対象外になっている。
(次回に続く)
 オリジナルのバランスファンドでほったらかし投資をはじめてみる2(松井証券)

2019年7月5日金曜日

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界
(amazonへのリンク)

いわゆるGAFA
G グーグル
A アマゾン
F フェイスブック
A アップル
がいかなる存在か、それによる影響は何か、を解説した本。

およそ300ページでGAFAを、100ページほどでそれ以外について記述がある。
図も豊富で非常に読みやすい。

大まかにGAFAがヒトの何をつかむのか、の記述を読むと
グーグルはヒトの脳を拡張し、アマゾンはヒトの手足となって商品を持ってくる。
フェイスブックはヒトの心を満たすつながりを作り、アップルはセクシー、らしい。
アップルの評価されている理由として挙げられている記述が、私には理解できない内容だった。
(難しいという理由ではなく、宗教が違う、といった意味合いで。)

後半のnextGAFAでは有望な企業の紹介がある。
そのうちの一つ、マイクロソフトは見事に現在(2019.7.5)、1兆ドルを超える世界一の時価総額となっている。
アップル、アマゾンが1兆ドルを超えたのは一瞬だったが、マイクロソフトは割と長い期間1兆ドルを超えている。

10章では、著者の考える、個人が経済的成功を収めるための条件が記載されている。
作者は起業家のため、起業家寄りの成功条件となっている。
ただし、「私が知る中でいちばん幸せな人は、収入以下の生活ができる人だ。」という記述は、
起業家ではないサラリーマン、公務員などにも当てはまり、実行可能。
「豊かさとはいくら稼ぐかよりも、きちんと計画を立てることなのだ。」
…その内容には賛同するが、これを言っている人は億万長者なんだよなぁ、と考えると少し落ち込む。

世界最大級の企業の成功の理由や、自身が成功するための条件を大まかに把握することができる。
娯楽として読めるビジネス書。

2019年7月4日木曜日

amazon 世界最先端の戦略がわかる

amazon 世界最先端の戦略がわかる
(アマゾンへのリンク)

地球上で最大の小売業で、「四騎士」と称される企業の一つ、amazonについて書かれた本。
利益のほぼすべてを投資に回して事業拡大、技術開発による効率化、さらなる事業拡大を行い、
もはや何物もその影響から逃れられなくなった、驚異的な企業。

分厚くて読むのは大変か?と一見思えるが、平易な分で書かれており、図も多いので
小説やライトノベルを読める人にとっては苦も無く読める。

気になったポイントまとめ
1、CCCがおよそ-30日、商品を仕入れてから、お金が入るまでの期間マイナス。売る前に金が入る。
2、AWS、アマゾンウェブサービス。膨大となった商品管理のために電子化、自動化。
 PC処理能力の余りを切り売りすることから開始し、現在ではamazonの利益の過半を稼ぐ。
3、FBA。お金の回収から発送までアマゾンにお任せで個人でも出品できる。
4、多産多死の技術開発。とにかくやってみる。
5、将来の競合は買って取り込む。無理ならつぶす。
6、単年度の利益は重視せずに成長を優先。
7、やっていることは好調時の日本企業とほぼ同じ。ただ、そのスピードが極端に速いだけ

AWS、クラウドサービスが現在の稼ぎ頭で、かつ世界最大のクラウド提供者、というのは初耳だった。
小売事業ではおおむね利益ゼロ前後、まるでリアル店舗の特売商品のような扱いで規模を追い、
その規模から生み出される余剰計算能力からAWSで利益を、集客力からFBAでマイナスのキャッシュフローを、
そしてそれらのビッグデータを解析して更なる利益・規模拡大を目指す。
といった感じ?
アマゾンと競合して業績が不調、あるいは倒産する、という「アマゾンエフェクト」「デスバイアマゾン」
という言葉も生まれるほどの影響力を持っている。

今後株を買うならamazonの手の届かない業種か、買収対象となるとこにしたほうがいいかも。
買収対象候補は下手したら競合となってつぶされる危険もあるから特に注意しておこう。

2019年7月3日水曜日

Renta!の(株)パピレス(3641)から株主優待が届きました

テレビCMにて「やってらRenta!」とよく見る、あそこ。





(株)パピレス(3641) yahooファイナンス株主優待情報

3月末株主に対して、6月末ころに発送される。内容は
100株以上 保有で、電子書籍レンタルサイト「Renta!」において利用可能な
10,000ポイント(10,000円+消費税相当)と交換可能なギフトコード
もう少し細かく書くと、5000円+消費税相当、のギフトコード2枚。
複数枚だから、知人と分けることもできる。
登録可能な有効期間は、当年6月末~来年6月末。結構長い。

Renta!の利用規約だと、ポイント利用日またはポイント購入日から3年間有効、とある。
株主優待も一応ポイント購入扱い、利用扱いになるのかな?
それなら株主優待のポイント登録だけでも一切無効にならず、気になったときにまとめ買いできてよさそう。
私は去年の分のポイントも登録だけしてある。今のところ、一切使っていない。

2019.7.2終値の1977円で配当利回りを計算すると
10800÷197700×100 = 5.46%
十分魅力的な利率。

小型株なので株価の上下動は激しい。
2017.3高値3600、2018.2安値1510、2018.10高値3125で現在1977。
業績については
公式のIR情報から

単位16/317/318/319/3
売上(百万円)10,45214,14116,20219,162
営業利益(百万円)1,0191,6571,2781,970
営業CF(百万円)1,1571,4886802,349
純利益(百万円)6511,1348531,348
営業利益率
9.75%11.72%7.89%10.28%
営業CF/売上
11.07%10.52%4.20%12.26%

PERは17.82 20416(現在株価)÷1146(2020.3会社予想純利益)
2018.3月期はいわゆる漫画村問題対策で広告宣伝費がかさんだ様子。
売上は順調に拡大傾向だが来期会社予想は増収減益。
現在の株価は特別割高でも割安でもない水準。
株主優待に魅力を感じる人なら、ポートフォリオに突っ込んでもいいかも。

2019年7月2日火曜日

(株)ヤマダ電機(9831)から株主優待が届きました

ヤマダ電機優待券画像


(株)ヤマダ電機 yahooファイナンス株主優待情報



1年以上の長期株主なので5枚届きました。

優待をもらう条件、優待券の注意点など;

最低単元の100株で年間6~11枚(3000円~5500円)もらえる。
長期株主ならもらえる枚数が増える。
使う際の注意点は3つ。
・優待券だけでの買い物はできない。
 1000円ごとに1枚(500円券)使える。
 残りは現金クレジット、スマホ決済等で用意する必要がある。
・利用可能な上限は54枚まで。何らかの手段で大量に手に入れたとしてもそれ以上は使えない。
 券面の裏にも「この優待券は、ご本人のみ有効とし他人に譲渡等はできません。」と注意書きがある。
・有効期限は半年。割と短い。残念ながら、1年分の優待券をまとめて使うことはできない
 3月末株主には6月下旬ころに、7月1日~12月末まで有効な優待券が、
 9月末株主には12月上旬~中旬ころに、1月1日~6月末まで有効な優待券が発送される。

2019.7.1終値の479円で、2年以上長期株主の年間優待利回りを計算すると
5500÷47900×100 = 11.48(%)
かなりの利率。

会社自体は苦戦しているセクターに属する。
そのセクターの中で同業他社と比べてさらに苦戦しているが、とりあえずは黒字。
優待株だと、たまに株主優待のせいで赤字になるような会社もある様子だがここはそうでもない。
10年潰れずに優待を続けてくれればそれだけで元は取れる。
会社業績は苦戦しているため、他人に強くお勧めはできない。
私は優待利率がこのまま続く限りは保有予定。

何に使おうかな。
比較的割安に売っている雑貨・食品か、
どの店でも値下げされないゲーム機本体がねらい目かな。

2019年7月1日月曜日

敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか

敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか
アマゾンへのリンクになっています

新版、とあるので私が読んだのはおそらく原著第二版。
2015.1.24発行の原著第6版がすでに発行されている。

気になった内容;
・証券市場は、様々な基準で成功を積み重ねることで利益を得られる「勝者のゲーム」から、ミスをするものが負けて脱落していく「敗者のゲーム」へと変わった
・「市場に勝つ」ことを目指して「敗者のゲーム」に参加すると、コスト差によりほぼ確実に市場平均に負ける。
・タイミング投資を行い、損失を避けて利益を上げようとするのは「悪魔の囁き」。ただし、未来予知できる人を除く。
・今が旬、話題の株、などはすでに割高なことが多い
・リターンの源泉はリスク(リスクプレミアム)。回避できないリスクもあるが、分散投資減らせるリスクもある
・運用基本方針を策定し、守るべき。それにより感情的な取引からくる損失を抑えられる。
・長期投資家は株が下がったら喜ぶべき。収益が高まるから。上がったら悲しむべき。損失が増えるから。
・アメリカ株の超長期的なリターンは実質6.75%(税引き後かな?)
・債権は株式より特別安全、ということはない。価格変動もあればインフレ負けもある。
・適正な資産配分で、市場に長く居続けることで着実に資産を増やせる

自分の解釈;
・アクティブファンドやアクティブな投資家により市場は効率的かつ適正な価格に調整される。
 そのため、インデックスファンドへの投資は実質的にほぼ無料でプロを雇っているようなもの
・アクティブファンドのようなプロの入ってこない、または少ない市場は、まだ勝者のゲームである可能性がある?
・コストが低く、分散投資されているインデックスファンドへの投資でプロの4分の3に勝てる。